さまざまな活躍をしている勝間氏による金持ちになるための本。
金持ちにどうやったらなれるのか?
この答えが知りたい人は本書をぜひ読んでみてください。
金持ちの定義にもよりますが、少なくともお金で困ることを避けたい人は多いはず。
それが読書に役立つというのであれば、それは素晴らしいこと。
■金持ちになるにはどうやったらなれるのか?
この問いに対する結論はこれです。
本を読んで情報強者になる。
これがお金の不安を解消し、お金持ちになるいちばんの近道なのです。
多読は基本中の基本だといいます。
情弱よりも情強に
お金というものは、信用やサービス内容を情報化したものであり、その情報としての本質を把握することができれば、お金を稼ぐことにも、お金を使うことにも不自由がなくなるのです。
お金の流れというのは情報の一種
⇒お金にまつわる情報を読み解ける人は、お金に不自由することがない
⇒お金を稼ぐためには情報を得る必要がある
お金にまつわる情報をきちんと集め、しっかりと情報処理できるようにすることが大事であり、この情報について、現在、最も安く、的確に教えてくれるのが「読書」ということです。
情報弱者というのはとても非効率であるといいます。
情弱の人は、お金に関することも含め人生の指針を乏しい経験と知識のなかで学んでいくしかない。
読書をして情報強者になることができれば、効率的に情報を取り扱うことができ、結果的にお金を得る力を身につけることができるというのです。
読書=現代の錬金術
読書は現代の錬金術だといいます。ここで読書と収入の関係が挙げられていますので見てみましょう。
・アメリカ
富裕層の88%が30分以上/日の読書
↔年収300万円以下の人はわずか2%しか読んでいない
・日本
30代で年収3,000万円を実現した人の毎月の平均読書量→約10冊
読書をしているかしていないかで収入に大きな違いが生まれることは間違いなく相関関係はありそうです。
あくまでも因果関係ではなく、相関関係。原因と結果の一直線になるわけではありません。
それでも著者は、「読書量の累積が、お金持ちになるための、簡単でいちばん手っ取り早い方法だと考えている」といいます。
「さまざまな本には、直接的・間接的な、お金持ちになるための方法とそのヒントが含まれているから」
その読書。どれくらいの人がしているのでしょうか?
日本の社会人
・月に1冊も本を読まない人…4割弱
・月に1冊しか読まない人…2割弱
⇒55%の人が月に1冊以下の読書量
多くの人が読書をしていない状況ということで、とてももったいないこととなっています。
ただ読むだけでは意味なし
ただし「読書」といっても、読み方によってはただ知的好奇心を満たすためだけの読書では「お金持ちになる」という意味では効果が薄くなってしまいます。
本書では、その読み方の具体的な方法がたくさん書かれていますが、以下の3つに絞ってまとめてみたいと思います。
①目的をもって多読
②行動する
③翻訳書のススメ
①目的をもって多読
読書をすればお金持ちになる。と聞いて、いやいや読書好きな人を知っているけどあまりお金持ちではなさそう…と反論がでてきますよね?
「お金持ちになる」という明確な目的のために本を選び、読書をして学ぶ、ということなしには、ただ本を読んでもお金持ちにはなれません。
目的がない読書はお金持ちになるという点において、意味がないのです。
単に知的好奇心を満たすための読書は、ただ美味しいものを食べたいから食事をする摂取カロリーのようなもの。
食事を例にとって考えてみると…
「美食のための食事」と「筋肉をつけるための食事」では全く違うということです。
読書も同じで「お金持ちになる」という目的のための読書をしないと成果がでない。
②行動する
読書を通じて金持ちになるためには、2つのハードルがあるそう。
1つめ、たくさんの本を読む
2つめ、たくさん読んだ本のなかから優良な情報についてすぐに実行に移す
読書家であるにもかかわらず、それをなかなか収入アップにつなげることができないという人は、手に入れた情報に基づいて、何らかの行動を起こしたりする習慣がないケースが多いのです。
読書だけして、行動に移さないのは「魔法の呪文を学ぶだけ学んで唱えないようなもの」と表現されています。
何でもそうですが、やってみないことには始まりません。
読んで満足、これではダメということです。
③翻訳書のススメ
「迷ったときには基本的に翻訳書を読むとよい」
これは、なるほど!と感心しました。
翻訳書の中でも、著者は以下を勧めています。
・専門の研究者が一般の人にも理解できるように平易に書かれた「ポピュラーサイエンス」
・サイエンス・ライターが先端科学をわかりやすくまとめたもの
なぜ翻訳書がよいのでしょうか?
この世界は常に変化し続けています。その変化に対応し、少ない労力で大きな利益を得るために必要なのは、なんといってもテクノロジーの力でしょう。
世界全体における思考とテクノロジーの進歩恩恵に与るため、海外の情報を積極的に調べ取り入れることが必要だそうです。
そこで活用できるのが翻訳書。
翻訳書は、厳選された結果、翻訳書として日本に流通している。
それを日本語で読めるということは原書を読むよりもはるかに効率的ということ。
最小の労力でお金もちになる、もっと自由な時間を手に入れたいと思うならば、それはほかの人たちが手に入れていない情報を自分のものにする必要があります。
そのための有効手段が「翻訳書」ということですね。
翻訳書から世界の最先端の情報を仕入れ
→情報強者になる
→お金持ち
という図式です。
翻訳書はそのための最も安価で良質なわかりやすいサービスでありテクノロジーであるということです。
著者も、大きな効果があったと思う本の中で翻訳書の割合が8~9割にものぼるといいます。
それくらい翻訳書の方が優良な情報が手に入るということですね。
翻訳書は少し読みにくいというデメリットがあるのですが、それはすぐに改善できます。
ある程度慣れることが必要であり、そのためには一定の量を読み込むことが大事だといいます。
たくさん読めば、翻訳書にも慣れることができ良質な情報をガシガシと手に入れることができるというわけです。
■まとめ
著者の勝間さんは大変な読書家。
どれくらい読めばいいの?という質問に対して「年間300~1000冊を目安に」と言っています。
そうすれば有益な情報にあたるということ。
そして、その有益な情報を手に入れたならあとは行動、実践。
お金に困らない生活のためにも、本書に書かれている読書をまずは実践してみようではありませんか。
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