Bookレビュー

『本を遊ぶ 働くほど負ける時代の読書術』

著者はあの「小飼弾」さん。
超凄腕のプログラマーであり、超読書家。

そんな著者は不登校であったが読書のおかげで今があると言います。
そんな著者が読書、本について語る本書。

これからの時代は今まで常識とされていたことがどんどんくつがえっていきます。常識を疑い、ゼロベースでものごとを考えられる人がよりよい人生を生きられるようになります。そのためには、まず本を読むこと。

 

世の中はものすごいスピードで変化していきます。
その中でより良い人生を生きていくためには、常識のとらわれずゼロベースでものを考える必要があるといいます。
そのゼロベースで考えることができるようになるためには、まず本を読む、読書が大事ということですね。

それでは、本書で僕が気になった部分を紹介していきたいと思います。

本書はこんな人な人が読んだ方がいいと思います。

・何のために本を読むのかわからない
・本を読んでいても役に立っていない気がする
・どう読んでいいかわからない

 


■読書は自分を変えられる

 

コンサルタントという職種を日本に根付かせた大前研一さんに、こんな言葉があります。「自分を変えるには3つしかやり方がない。1つは場所を変える。2つめは時間の使い方を変える。そして誰と付き合うかを変える」

本気で自分を変えたいということであれば、場所、時間、人を変えるしかないということ。
読書はこれを可能にすると言います。

・場所→本を読めば、自分の体は同じ場所にいても、すでに頭の中は違う場所へ旅立っている

・時間→読書の時間を作ることによって時間の使い方も変わる(ネット、SNS、TVなどの時間を読書に)

・人 →本を読むということは、その本の著者と会話をするということ、つまり付き合うということですから、どの本を読むかということは付き合う相手を選ぶのと同じこと

ということから、読書は自分を変える3つの要件にも当てはまります。
読書によって自分を変えることはできるのです!

 

■本を読むと自分が読める

本を読むと自分が読めると言います。
本は他人の考えが書かれているため、読書は他人の考えを読むものと考えてしまいがちですが、そうではなく自分自身を読むものだと言います。

読書という行為は、自分が何をわかりたいと思っているかを知る過程の1つ。
・何をわかりたいと思っているのかを知る
・自分が何を知っていて、何を知らなかったのか

本当に優れた読み手というのは、どんな本でも何かを得ると言います。
読書はどう転んでも必ず結果がプラスになるものなのです。

ここで小説を読まない人の例が書かれています。

「小説などのフィクションを読んでも自分の利益にはならないから」という理由で読まない人がおおいようです。
これは貧しい。何が貧しいといって、何が自分の利益になるのかということを、自分は全部知ったつもりでいるというのが貧しい。

特にビジネス書は注意が必要だといいます。
ビジネス書は、読み慣れたジャンルの本しか読まず、知らない世界をシャットアウトする読書になりやすいのです。

知らない世界をシャットアウトしてしまったら、著者のいう「貧しい」状態になってしまいますから注意が必要ですね。

 

■本に実利を求めすぎない

「せっかく本を読むのだから、読んで得たものを自分の成長としてアウトプットできるようになりたい」という言葉をよく耳にします。
こういう人は、本を読むことで得られる実利に過剰に期待しています。
しかし皮肉なことに、読書という行為に損得の概念を持ち込む人は、実はあまり得をしていません。僕はそういう人には、「テレビの代わりだと思って、気楽に本を読め」といっています。

これはよくあるパターンだと思いますし、この気持ちはよくわかります。
1,000円、2,000円した本だからその分得したい、いい思いをしたい、取り返さなければ、と。

著者は言います。

本などを読むよりも、掃除やゴミ捨てをした方がよほどダイレクトに日常生活にメリットがある。

役に立つという言葉自体も抽象的な上に、自分にとって何が役に立っているのかをそれほど簡単には判断できないものなのに、「役に立つ」ことを求めすぎてしまう。

それでは「本に読まれる」ばかりに…と読書をしない方がいいということになってしまいかねません。

 

■主体的に読む

主体的に読むという発想がないと、「本を読んでいる」というよりむしろ「本に読まれてしまう」ことがあります。

本は毒にも薬にもなりうるといういうこと。

ポイントは「主体的に読む」ということと、「消化する」ということです。

本でもウェブでも情報と接するときに大事なのは「消化する」ということ

本を鵜呑み、丸呑みしすぎては消化不良を起こしてしまいます。
本をそのまま鵜呑みにしてしまうだけでは、自分で何も考えていないことになってしまいます。

この「消化する」というのはついつい忘れがちになってしまう人はとても多いと思います。

 

■余白が大事

本棚も心も余白が大事ということです。

例えばこんな状態は好ましくないのです。

・不安ゆえに本を読みすぎる行為=TVをみすぎる行為
・似たような内容の本ばかり読む=新しいことが入る隙間がなくなる

モノも思考も循環させることが大事で、固定させてはダメ

余白がないと自分にとって目新しいことが入ってこないため、思考も感性も固定化されてしまうのです。
感性が固定化されるということは、自分の成長がそこで止まってしまうということです。

新しいものが入ってくるように、循環できるように常に本棚も頭も心にも余白を持たせたいものですね。

 

■まとめ

読書はゼロベースでものを考えることができるようになるためにも大事なものですが、本に読まれるようなことは絶対にダメですね。

読書を過信しすぎる、鵜呑みにしすぎるのはダメですし、主体的に読むということが大事ということでしょう。

読書はあくまでも著者との対話。書かれていることを鵜呑みにすることではありません。
これを意識するだけでも全く違う読書を手に入れることができ、そこから違う自分と出会えるかもしれません。


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